今日は創業融資の面談を通じて「信用を得る」ことについて、とても大切なことを学んだので、そのお話をしたいと思います。
徹底的な事前準備が信用の第一歩
今回の融資申請にあたって、僕は準備できるものをすべて準備しました。
- 個人事業主2期分の確定申告決算書
- 個人・法人の入出金明細(全口座分)
- 創業計画書・事業計画書
- 顧客一覧(URLつき)
- 2023年〜2025年の売上詳細
- 顧客ごとの売上推移
- これまでの実績・成果のまとめ
- 500万円の具体的な使途
- 事業リスクの分析
- 新規事業の計画書
- ランディングページの案
- 新規事業の収益予測・広告費計算
要は、出せるもの全部を事前に出したんです。
結果、面談は30分もかからずスムーズに終了しました。担当者の方からは「ここまで出していただいてすごくスムーズでした。聞くことが事前資料に組み込まれていたのでありがたかった」と言われました。
相手の立場に立って考える重要性
これを通じて痛感したのは、貸す側の立場になって考えることの重要性です。
500万円という大金を、生まれたての法人に貸すわけです。何の資料もなく「お金貸してください」と言われても、安心材料がありません。銀行口座にどれくらいあるのか、今後どういう事業をやっていくのか、これまでどんな実績があったのか──こうした情報がないと判断できないのは当然です。
全く僕のことを知らない人から信用を得るには、相手が求める情報を先回りして提供することが大切だと実感しました。
日本のことわざ:「一度失った信用は雪に落ちた墨」
面談では正直に答えるべき場面がありました。
「これまでお借り入れで困ったことはありますか?」という質問です。実は僕には6年前、27歳頃に500〜600万円の借金をして債務整理をした過去があります。
一瞬、「ごまかそうかな」と思いました。前の会社のことも言わなければバレないかもしれない、と。
でも、素直に全部話しました。「株式会社Progressという会社をやっていて、その時に大きな借金をしてしまい、2024年11月に完済しました」と。
すると担当者の方は「正直にお話いただいてありがとうございます。実は個人情報については事前に調べており、知っておりました」とおっしゃいました。
ここで学んだ日本のことわざがあります。
「一度失った信用は雪に落ちた墨」
白い雪(評判)に落ちた一滴の墨(不誠実・嘘)は広がって元へ戻らない、という意味です。まさに金融取引のリスク管理そのものですね。
僕は一度「黒く」なってしまっています。それは消えません。でも、あそこでごまかしていたら、担当者の方の雪にまた新しい黒いシミを残すことになったでしょう。正直に話してよかったと心から思いました。
金融機関の視点から学ぶ経営の基本
面談では興味深い指摘もありました。
「接待交際費がちょっと高いですね」「家賃は社宅扱いですか?」「役員報酬はこれぐらいが妥当でしょうね」
当たり前のことですが、金融機関は数字の裏側をちゃんと見ています。それが仕事ですから。僕のような小さな法人でも、第三者の目でしっかりチェックされるんだなと実感しました。
また、政策金融公庫から借りられるようになると、信用金庫などの他の金融機関からも借りやすくなるそうです。「政策金融公庫が貸してくれる企業なんだ」という信用になるからです。
企業経営における信用の積み重ね
今回の経験を通じて、企業経営では以下が重要だと痛感しました:
- 自分たちだけでなく、第三者から見た評価を意識する
- お金の管理をしっかりと透明性を持って行う
- 世の中にどんな価値を提供しているかを説明できる
- 過去の失敗も含めて誠実に向き合う
個人事業主や小さな法人が増えている今、こうした「信用の積み重ね」がますます重要になってくると思います。
まとめ:信用は相手の立場に立つことから始まる
信用を得たければ、まず相手の視点に立って「何が必要か」を考えて準備することが大切です。そして、一度失った信用は簡単には戻らないからこそ、常に誠実であり続ける必要があります。
融資が通るかどうかはまだ分かりませんが(1週間から10日かかるそうです)、今回の準備と面談を通じて学んだことは、今後の事業運営にとって非常に価値のあるものでした。
これからも積極的に新しいことにチャレンジして、こうした学びを積み重ねていきたいと思います。
梅雨明けして本格的な夏が始まりそうです。水分補給・塩分補給をしっかりして、元気よく過ごしましょう。それではまた。


コメント